※本記事には広告リンクが含まれています。

邦画沼にハマるyuiです。
前回までは、好きな俳優さんにフィーチャーしておすすめの邦画を紹介してきました。
🎬【yuiの邦画語り】宮沢りえさん3部作に泣かされた夜 | むすびつき暮らし
🎬【yuiの邦画語り】安藤サクラさん3本立て|不器用な強さに泣いた夜 | むすびつき暮らし
そして今回は、映画を通して“社会の現実に目を向ける”時間を持ちたいと思います。
テーマは、「育児放棄」そして「放置子」。
どれも実際に起きた事件をもとに描かれた邦画で、観る前に心の準備が必要な作品ばかりです。
育児放棄をとりまく、いまの社会
日本では、親による子どもの放置・育児放棄(ネグレクト)が深刻な問題となっています。
厚生労働省によると、令和4年度の児童虐待の相談件数は過去最多の219,170件にのぼり、
そのなかで最も多いのが「ネグレクト」=育児放棄です。
特に「家庭内で静かに進行する虐待」は外からは見えにくく、事件として明るみに出るのは、多くの場合、取り返しのつかないことが起きたあとです。
「親と暮らしている」からといって、安心できるとは限りません。
この現実は、わたしたちのすぐ隣にあるものかもしれません。
yuiがこの映画を観る理由
正直に言うと、どの作品も観ていてとてもしんどいです。
でも「知ること・想像すること」で、自分ごととして捉えるきっかけになると思っています。
これはエンタメとはちょっと違います。
しかし、だからこそ映画でしか届けられない表現と社会に問う力があります。

⚠ ご覧になる前に
この先は育児放棄や子どもへの虐待など、人によっては精神的に強い負担を感じる内容が含まれます。
つらいと感じる方は、ここから先の閲覧をお控えください。
1本目『誰も知らない』
あらすじ(ネタバレなし)
ある日突然、母親が4人の子どもを残して姿を消します。
兄・明(あきら)は、小学生でありながら家族を守ろうと懸命に生きていきますが、家の中からは少しずつ生活の音が失われていきます。
電気・ガス・水道が止まり、冷蔵庫の音だけが響く静かな部屋で、「子どもたちだけの世界」が当たり前になっていく——
誰にも気づかれず、誰にも知られずに。
📅 2004年公開/監督・脚本:是枝裕和/※1988年の巣鴨子供置き去り事件がモデル
出演:柳楽優弥、YOU、北浦愛

yuiの心に残った場面
子どもたちが誰にも頼れずに、それでも笑おうとする姿に、胸が苦しくなりました。
静かで淡々としてるのに、ずっと心がざわざわ。
長男役の柳楽優弥少年の演技が胸をつきます。
そしてYOUさんのリアリティあふれる演技がまた、「実際にどこかの家で起こっていること」として映るのです。
2本目『子宮に沈める』
あらすじ(ネタバレなし)
大阪の団地で暮らすシングルマザーと、まだ幼い2人の子どもたち。
育児と生活に追い詰められていく母親は、少しずつ人や社会から距離を取り始め、
やがて支援の手すら自ら拒むようになっていきます。
誰にも助けを求めることなく、誰にも気づかれないまま、
母と子の距離は、目に見えない形でゼロへと近づいていきます——。
📅 2013年公開/監督・脚本:緒方貴臣/※2010年の大阪・2児放置死事件がモデル
出演:伊澤恵美子、土屋希乃、大迫一平

yuiの心に残った場面
追いつめられて、最後には現実から目をそむける選択をした母親の姿が胸に痛いです。
終始、派手な演出がない見せ方が余計にリアルです。
母親の孤立がどうやって進んでいくのか、目が離せません。
3本目『MOTHER マザー』
あらすじ(ネタバレなし)
シングルマザーの秋子と息子・周平。
彼女は周囲との関係を断ち、息子にだけ依存するような関係を築いていきます。
不安定な生活、変わりゆく男性関係、学校へも通わせず…。
ふたりだけの閉じた世界はどんどん歪んでいき、やがて息子は、誰もが想像しなかった決断を下すことに——。
観る者に「愛とはなにか」「親とはなにか」を突きつける衝撃作。
📅 2020年公開/監督・脚本:大森立嗣/※2014年の川口祖父母殺人事件がモデル
出演:長澤まさみ、奥平大兼、阿部サダヲ

yuiの心に残った場面
子供は母親の所有物?
長澤まさみさんの怪演に引き込まれながらも、ずっと息が詰まってました。
そしてさらに苦しかったのは、実話の方がさらに少年にとって過酷な結果になっていること…
この映画は観た人それぞれに「親になること」を問われる気がします。
ちなみに長男役は、ドラマ御上先生の神崎くんこと奥平大兼さんです。
育児放棄作品に出演する母親の共通点
3本の映画に登場する母親たちは、それぞれまったく違う境遇に見えて、実は共通する孤立や社会との断絶を抱えています。
- 誰にも頼れない状況
- 受けられる支援について調べない
- 外からの支援を退ける
- 自分なりに子供を守っていると思い込んでいる
- 愛情の示し方が支配にすり替わっている

さらに次のような共通点も
✔男性に依存する
✔子供が嫌いなわけではない
✔だけど「自分が今楽しい」が優先
✔「どうなるか」という想像力の欠如
✔部屋の掃除が苦手(ゴミを捨てられない)
もちろん、彼女たちの行動は決して許されるものではありません。
でも映画を通して見えてくるのは、責めるだけでは終われない何かです。
「こうなるまで、誰も助けられなかったのか?」という問いが、ずっと心に残るのと同時に、母親と関係した男たちへの苛立ちもyuiは沸いてきました。
🍿この3本、アマプラで配信中です
正直、観るには覚悟がいる作品ばかりです。
でも、こういう映画こそ「観ることに意味がある」とyuiは思っています。
Amazonプライム・ビデオでは、これらの作品の一部が配信中です。
(※配信状況は変わることがあります/一部レンタル版の作品あり)

30日間の無料体験を利用して、まずは1本、心が受け止められそうなときに観てみてください。

※著作権保護の観点から、本記事では公式に公開されている予告編のみを掲載しております。
無断転載・違法アップロード動画は使用しておりません。
コメント